情報
ダーニャ
ダーニャ VA
中国語: Ge Xinyu
日本語: 伊藤美来
韓国語: Park Si Yoon
英語: Jodie Bell Cortez
ダーニャ のフォルテ調査報告
共鳴力
泡沫の縮退星
共鳴評価報告
「スペーストレック・コレクティブ :スタートーチ学園 の学生アーカイブより」
「共鳴能力検査報告 RA2499-G」
氏名:ダーニャ
適格者 資質の有無:無し
共鳴能力について:被験者のラベル曲線 の波動は正常、顕著な周期的特徴が見られる。検査結果から先天型共鳴者 と判断、胸元に音痕 あり。
推薦者が提供したアーカイブによると、被験者は反響エナジーの含まれた泡を放つことができ、防御や戦闘支援を展開できるとのこと。必要に応じ、泡に含まれた反響エナジーを一時的に放出することで爆破を行うことも可能。
その他、検査によると、その泡は独特な流体構造を持っており、基本的な防御機能以外に、エクソストライダーのコーティングと同じようなヴォイドマターを遮断する効果もある。
「彼女が泡を放つのに使っているあの道具、ブブ物流の広告で買ったものじゃないか?私の姪も同じものを持ってるけど、あんなおもちゃがヴォイドマターを防げるわけがない」
「いったいなんてものをアーカイブに記録しているんだ!信じられない……このアーカイブ、デタラメばかりじゃないか」
オーバークロック診断報告
被験者のラベル波形は楕円形、時間領域表示は安定しており、異常波形はみられない。検査結果は正常。
診断結果:オーバークロック域は正常であり、安定性が高い、オーバークロック リスクなし。
オーバークロック歴なし。ラベル曲線 は安定。
メンタルケアの必要なし。
「オーバークロック歴も、リスクもなしだって?ヴォイドマターをキューブにして人に投げつける共鳴者なんて、他に誰がいる……?緋雪の戦闘記録じゃ、彼女は音痕 すら引き裂いてたぞ!」
「もういい……このアーカイブ、一文字たりとも信じるものか……アーリマン、ディマー・プレーンズ で見つけた記録を送ってくれ!」
ダーニャ の大切なアイテム&好物
「トリックスター」
ダーニャが持ち歩いているぬいぐるみ。普通のきれいなぬいぐるみとは違い、ボロボロの体には縫い合わせた跡が多く見られ、内部に充満していたヴォイドマターもとっくに消えている。
「脆くて意地っ張りな器。かつては世界に感知され、作られた存在。今はただ、切に乞い求めているだけ——どうか私に心をください。どのような心でも構いませんから、と」
スタートーチ記念アルバム
大切に保管されているアルバム。様々な飾りが施されており、とても大事にされていることが伺える。
スタートーチ学園 の撮影同好会は、学生たちのキャンパスライフを記録するため、メンバー全員に個人用アルバムを用意していた。しかし、その内容の大半は集合写真だ。写真に映るダーニャは、いつも微笑みながら、無言で隅に立っている……彼女はこうして単位を取っていたのだ。
「荒野はいつも黙り込んでいる――最初から何も見えず、聞こえず、私たちの言葉なんて気にもしない。荒野はただ遠く、遠く、遥か遠くへ無限に広がっていくだけ」
「夢を造る者」
大きな泡を作るための装置。デザインは少しファンタジックだが、それ以外は特に不思議なところはない。
武器というよりは、おもちゃのような代物だ。
ヴォイドマターを泡に閉じ込めたダーニャは、それが人を守るための力なのだと周囲に偽っていた。
「アレフ1は、私たちに敵意を抱いたことなんて一度もないんですよ~。アレフ1はただ、何事に対しても関心がないんです。命も希望も、アレフ1にとっては取るに足らない……すべてが無意味なもの。だからこそ、理解できないでしょうねぇ。なぜヴォイドスペース の闇が、常に色彩で溢れているのか——だってあれは、宇宙の残骸から差し込む、何万年も、何億年も前に死に絶えた光の残り香……。あの色彩こそが、かつてそこに星々が存在したという、確かな証なんですから」
ダーニャ のストーリー
プレゼント
「ダーニャ」——それは彼女を育てた人々にとって、残星組織 の資産の一部に過ぎず、その命もまた、組織長が持つコマの一つに過ぎなかった。
しかし、「ダーニャ」という言葉は、厳密には名前とは言えない。
この子が生まれた地域では、人々は別れ際に「ダスヴィダーニャ」と声を掛け合う。その言葉には、「次に会う時まで」という意味が込められているらしい。
名前は、命以外で親が子へ贈る最初の恩賜である。それから子どもは、名を持って独立した個人となり、世界へ立ち向かう。やがてその名は、一人の人間を定義する絶対の記号へと変わっていく。
女の子は、「ダーニャ」を自分の名前にした。なぜなら、それが自分にとって、家族からもらえる唯一のプレゼントだからだ。
たとえそれが、儚く届き得ぬ夢だとしても。
彼女は、自分の誕生記録を調べたことも、自分が人に造られた存在ではないのではと疑ったこともあった。しかし、最後に見つけたものはいつも、記憶に残った、あの曖昧な別れ際だけだった。
その記憶からは、何も読み解くことはできない。組織長にそれを話すたび、決まって同じ言葉が返ってくる。
「記憶など、不確かなものだ。忘れてしまえ。何も知らないほうが、お前にとって一番楽なのだから」
組織長の話ももっともであると、彼女は思った。
ナスターシャと友達の名前について話していた時、彼女はこんなことを知った。みんなの名前に込められた願いや物語の多くは、健やかな成長や立派な前途を祝う、幸福への祈りに満ちているのだと。では、「ダーニャ」という名には一体どのような願いが込められているのか……その由来を訪ねても、答えを得ることはできなかった。
言葉に詰まったナスターシャを見て、彼女はそれ以上何も聞かなかった。人間を観察し、模倣し続けたこの一年間、彼女は「隠し事」と「嘘」の作法を、とっくに身につけていたのだ。
もしかしたら、この世には、説明できない物事が本当に存在しているのかもしれない。
この記憶は自分のものなのか、それとも自分を造り上げる時に使用していた素材なのか……はたまた、自分を従わせるために残星組織 が植え込んだものなのか。彼女は、判断できないままでいた。
残星組織 の研究者は言っていた。人体を形作る細胞や物質は、数年も経てばすべて新しいものに入れ替わるのだと。だが、命というものは特別だ。たとえどれほどの歳月が流れようとも、特別な何かが残る。
特に、来た道を戻れなくなった人たちはなおさらだ……記憶に残ったものならば、たとえそれが匂いであっても、何らかの意味を刻み込もうとしてしまう。それ故、嵐を眺めるのが好きな人もいれば、ありふれたメロディーをひどく気に入る人もいる。人は常に、非合理的な行いで感情を表現し、その一方で、理性的であるかのように自分を装うことに長けている。
もしかすると、この世にはかつて、母に手を振って別れを告げた「ダーニャ」という名前の少女が、本当に存在していたのかもしれない。
だが、それは果たして「彼女」なのだろうか?
しかし、「ダーニャ」という言葉は、厳密には名前とは言えない。
この子が生まれた地域では、人々は別れ際に「ダスヴィダーニャ」と声を掛け合う。その言葉には、「次に会う時まで」という意味が込められているらしい。
名前は、命以外で親が子へ贈る最初の恩賜である。それから子どもは、名を持って独立した個人となり、世界へ立ち向かう。やがてその名は、一人の人間を定義する絶対の記号へと変わっていく。
女の子は、「ダーニャ」を自分の名前にした。なぜなら、それが自分にとって、家族からもらえる唯一のプレゼントだからだ。
たとえそれが、儚く届き得ぬ夢だとしても。
彼女は、自分の誕生記録を調べたことも、自分が人に造られた存在ではないのではと疑ったこともあった。しかし、最後に見つけたものはいつも、記憶に残った、あの曖昧な別れ際だけだった。
その記憶からは、何も読み解くことはできない。組織長にそれを話すたび、決まって同じ言葉が返ってくる。
「記憶など、不確かなものだ。忘れてしまえ。何も知らないほうが、お前にとって一番楽なのだから」
組織長の話ももっともであると、彼女は思った。
ナスターシャと友達の名前について話していた時、彼女はこんなことを知った。みんなの名前に込められた願いや物語の多くは、健やかな成長や立派な前途を祝う、幸福への祈りに満ちているのだと。では、「ダーニャ」という名には一体どのような願いが込められているのか……その由来を訪ねても、答えを得ることはできなかった。
言葉に詰まったナスターシャを見て、彼女はそれ以上何も聞かなかった。人間を観察し、模倣し続けたこの一年間、彼女は「隠し事」と「嘘」の作法を、とっくに身につけていたのだ。
もしかしたら、この世には、説明できない物事が本当に存在しているのかもしれない。
この記憶は自分のものなのか、それとも自分を造り上げる時に使用していた素材なのか……はたまた、自分を従わせるために
特に、来た道を戻れなくなった人たちはなおさらだ……記憶に残ったものならば、たとえそれが匂いであっても、何らかの意味を刻み込もうとしてしまう。それ故、嵐を眺めるのが好きな人もいれば、ありふれたメロディーをひどく気に入る人もいる。人は常に、非合理的な行いで感情を表現し、その一方で、理性的であるかのように自分を装うことに長けている。
もしかすると、この世にはかつて、母に手を振って別れを告げた「ダーニャ」という名前の少女が、本当に存在していたのかもしれない。
だが、それは果たして「彼女」なのだろうか?
荒廃
硬く冷たいヴォイドマター培養槽にもたれる彼女の口と鼻に、泡混じりの生臭い液体が流れ込んでいく。
ぽたぽたと、滴る音だけが響きながら……。
感覚は次第に麻痺し、時間だけが引き伸ばされていった。
自分を構成するあらゆる要素が、剥がれ落ちていくのを感じた。周波数は数千の糸に引き裂かれ、肉体は濁りへと溶け出し、海へと流れていく——やがて世界を吹き抜ける霧や風となり、東から西へ、北から南へと、色のない荒野を通り抜ける。辿り着く先は、見慣れた、あの腐り落ちた星空の下。
そこにあるのは死のように静寂な世界。それは変わることなく、ただ黙然と自分を見つめ続けていた。
組織長がダーニャを「アレフ1」の力を受け入れる「器」に選定したのには、周波数や身体的な適性以上に決定的な理由があった。それは、「豊かな人生や感情を持つ他の共鳴者に比べ、彼女は真の意味で何も持っていない」ということだ。何も持たぬ者が世界に抱く根源的な感情、それは「無意味」。それこそが、アレフ1の存在ロジックと合致していた。
そして予想通り、ダーニャはその力を受け入れることに成功した。彼女はヴォイドスペース で、アレフ1と短い間見つめ合っていた。以来、ヴォイドマターは彼女の血管や臓器を巡り、ヴォイドマター粒子を操り、ヴォイドスペースへと繋がる異能を彼女に授けた。
あの瞬間、虚無はダーニャに、静寂と懐かしさ、そしてそれゆえの安らぎを与えてくれたのだ。
しかし、計画が進むにつれ、残星組織 はある異変を観測する。ダーニャと虚無の共鳴度が、急速に減衰し始めていたのだ。
力そのものに問題はない。原因は、空っぽで純粋な「器」であったはずのダーニャ自身にあった。彼女は、完璧な器にはなり得なかったのだ。
人間の営みや感情を模倣し続ける日々の中で、彼女はあろうことか、脆く苦しい心を持ってしまった。
それは、弱者の心であった。
そんな心が宿った彼女では、アレフ1の化身を務めることなど到底叶わない。組織は、その「虚無」を強制的に制御するための「何か」を、彼女の体へ埋め込む必要に迫られた。それこそが、アレフ1の共鳴者を完成させるための最後の工程。
ダーニャ自身も、自分の末路などとっくに理解していた。
ただ、本当にその日が来たら、これまでの自分の命をどう定義すればいいのだろうか。
意思なき操り人形か、歪でおぞましい怪物か。それとも、海に消える一滴の雫のように、誰の記憶にも残らない無か。
ふとした瞬間、彼女はスタートーチ学園で過ごした時間を思い出す。 人混みの中で、不意に笑みを浮かべる少女。他人の記憶の中ではいつも微笑んでいて、だるそうに、あるいは忙しそうに振る舞っている女の子——あれは、本当に自分だったのだろうか。
それとも、あれこそが自分だったのだろうか。
ぽたぽたと、滴る音だけが響きながら……。
感覚は次第に麻痺し、時間だけが引き伸ばされていった。
自分を構成するあらゆる要素が、剥がれ落ちていくのを感じた。周波数は数千の糸に引き裂かれ、肉体は濁りへと溶け出し、海へと流れていく——やがて世界を吹き抜ける霧や風となり、東から西へ、北から南へと、色のない荒野を通り抜ける。辿り着く先は、見慣れた、あの腐り落ちた星空の下。
そこにあるのは死のように静寂な世界。それは変わることなく、ただ黙然と自分を見つめ続けていた。
組織長がダーニャを「アレフ1」の力を受け入れる「器」に選定したのには、周波数や身体的な適性以上に決定的な理由があった。それは、「豊かな人生や感情を持つ他の共鳴者に比べ、彼女は真の意味で何も持っていない」ということだ。何も持たぬ者が世界に抱く根源的な感情、それは「無意味」。それこそが、アレフ1の存在ロジックと合致していた。
そして予想通り、ダーニャはその力を受け入れることに成功した。彼女は
あの瞬間、虚無はダーニャに、静寂と懐かしさ、そしてそれゆえの安らぎを与えてくれたのだ。
しかし、計画が進むにつれ、
力そのものに問題はない。原因は、空っぽで純粋な「器」であったはずのダーニャ自身にあった。彼女は、完璧な器にはなり得なかったのだ。
人間の営みや感情を模倣し続ける日々の中で、彼女はあろうことか、脆く苦しい心を持ってしまった。
それは、弱者の心であった。
そんな心が宿った彼女では、アレフ1の化身を務めることなど到底叶わない。組織は、その「虚無」を強制的に制御するための「何か」を、彼女の体へ埋め込む必要に迫られた。それこそが、アレフ1の共鳴者を完成させるための最後の工程。
ダーニャ自身も、自分の末路などとっくに理解していた。
ただ、本当にその日が来たら、これまでの自分の命をどう定義すればいいのだろうか。
意思なき操り人形か、歪でおぞましい怪物か。それとも、海に消える一滴の雫のように、誰の記憶にも残らない無か。
ふとした瞬間、彼女はスタートーチ学園で過ごした時間を思い出す。 人混みの中で、不意に笑みを浮かべる少女。他人の記憶の中ではいつも微笑んでいて、だるそうに、あるいは忙しそうに振る舞っている女の子——あれは、本当に自分だったのだろうか。
それとも、あれこそが自分だったのだろうか。
明るい日
笑顔は、この上なく使い勝手のいい道具だ。それだけで、他者との距離をいとも簡単に縮めることができる。
初めてシグリカに出会ったのは、チーム分けが必要な課題の最中だった。あの時、ダーニャは教室の片隅に座り、指で耳元の髪を弄りながら、クラスメイトたちがチームを組んでいく様子を眺めていた。
午後の柔らかな風が廊下を吹き抜け、駐輪場のバイクのエンジン音や広場の喧騒を運んでくる。壁に貼られたフリート・スノーフラッフのファンクラブポスターが、風に揺れて音を立てた。
不意に、少し畏まったような声が、まどろみの中にあった彼女を現実へと引き戻す。
「わたしと一緒に課題をやりませんか?ダーニャさん」
振り返ると、そこには両手を後ろで組んだオレンジ髪の少女が立っていた。ダーニャは少し小首をかしげ、少女が自分に問いかけているのだと確信すると、いっそう深い笑みを浮かべて答えた。
「もちろんですよ。でも、どうして私なんかと組みたいと思っていたんですかぁ?シグリカさん」
「ダーニャさんはいつも一人でいるけれど、みんなが楽しそうにしているのを見ると、いつも幸せそうな微笑みを浮かべているから。きっと、とても優しい人なんだろうなって。わたし、そんな優しい人と友達になりたいんです」とシグリカは返す。
優しい——。
その後、ダーニャはその言葉の意味を幾度となく調べた。けれど、組織長の説明を聞いた時、彼女は確信したのだ。自分という存在にその言葉を当てはめることは、この上ない皮肉でしかないのだと。
もし、未来のダーニャが選び直せるのなら、きっとその誘いを断っていただろう。出会わなければ、面倒事も減るのだから。
しかし現実の彼女は、あの日、静かに頷いた。そして微笑みながら、シグリカに「いいですよ」と告げたのだ。
ナスターシャからかけられた言葉が、今も耳元で響いている。
「本当はね、みんな死を恐れていないわけじゃないの。ただ、死について考えないようにしているだけなのよ」
考えない。見ない。聞かない。頭を使わない。
スタートーチ学園 では、生と死の間に「何か」が介在し、人々をその残酷さから守ってくれていることに、ダーニャは気づいた。
昼は青春溢れる生活を過ごし、一分一秒が新しい何かを運んでくる。夜になれば人々は星図を眺め、モーニエ教授が投影する夢を見上げる。人々はそうして幸福に感覚を遮断され、「アレ」の瞳が見せる残酷な真実から目を背けることができていた。
だが、夢はいずれ覚める。そして「アレ」もまた、いつかは必ず訪れる。
あの時、ナスターシャは髪を弄りながら、静かに告げた——普通の子どもたちは、そんなこと考えもしない。あなたには、まだ素晴らしい未来が待っている。毎日図書館で居眠りしたり、図書管理員の私とこんな悲しい話をするよりも、もっとみんなとはしゃいで、今を楽しんでいい、と。
「死は、人生における究極のテーマ。それについて悩むには、あなたはまだ若すぎるわ、ダーニャさん。……あなたはまだ、自分だけの道を見つけられていないのね」
ダーニャには、あの時ナスターシャがくれた言葉の真意が理解できなかった。 彼女にできることといえば、あの日以来、できるだけ図書館に行かないようにすることくらいだった。
ナスターシャを、これ以上悲しませたくはなかったから。
初めてシグリカに出会ったのは、チーム分けが必要な課題の最中だった。あの時、ダーニャは教室の片隅に座り、指で耳元の髪を弄りながら、クラスメイトたちがチームを組んでいく様子を眺めていた。
午後の柔らかな風が廊下を吹き抜け、駐輪場のバイクのエンジン音や広場の喧騒を運んでくる。壁に貼られたフリート・スノーフラッフのファンクラブポスターが、風に揺れて音を立てた。
不意に、少し畏まったような声が、まどろみの中にあった彼女を現実へと引き戻す。
「わたしと一緒に課題をやりませんか?ダーニャさん」
振り返ると、そこには両手を後ろで組んだオレンジ髪の少女が立っていた。ダーニャは少し小首をかしげ、少女が自分に問いかけているのだと確信すると、いっそう深い笑みを浮かべて答えた。
「もちろんですよ。でも、どうして私なんかと組みたいと思っていたんですかぁ?シグリカさん」
「ダーニャさんはいつも一人でいるけれど、みんなが楽しそうにしているのを見ると、いつも幸せそうな微笑みを浮かべているから。きっと、とても優しい人なんだろうなって。わたし、そんな優しい人と友達になりたいんです」とシグリカは返す。
優しい——。
その後、ダーニャはその言葉の意味を幾度となく調べた。けれど、組織長の説明を聞いた時、彼女は確信したのだ。自分という存在にその言葉を当てはめることは、この上ない皮肉でしかないのだと。
もし、未来のダーニャが選び直せるのなら、きっとその誘いを断っていただろう。出会わなければ、面倒事も減るのだから。
しかし現実の彼女は、あの日、静かに頷いた。そして微笑みながら、シグリカに「いいですよ」と告げたのだ。
ナスターシャからかけられた言葉が、今も耳元で響いている。
「本当はね、みんな死を恐れていないわけじゃないの。ただ、死について考えないようにしているだけなのよ」
考えない。見ない。聞かない。頭を使わない。
昼は青春溢れる生活を過ごし、一分一秒が新しい何かを運んでくる。夜になれば人々は星図を眺め、モーニエ教授が投影する夢を見上げる。人々はそうして幸福に感覚を遮断され、「アレ」の瞳が見せる残酷な真実から目を背けることができていた。
だが、夢はいずれ覚める。そして「アレ」もまた、いつかは必ず訪れる。
あの時、ナスターシャは髪を弄りながら、静かに告げた——普通の子どもたちは、そんなこと考えもしない。あなたには、まだ素晴らしい未来が待っている。毎日図書館で居眠りしたり、図書管理員の私とこんな悲しい話をするよりも、もっとみんなとはしゃいで、今を楽しんでいい、と。
「死は、人生における究極のテーマ。それについて悩むには、あなたはまだ若すぎるわ、ダーニャさん。……あなたはまだ、自分だけの道を見つけられていないのね」
ダーニャには、あの時ナスターシャがくれた言葉の真意が理解できなかった。 彼女にできることといえば、あの日以来、できるだけ図書館に行かないようにすることくらいだった。
ナスターシャを、これ以上悲しませたくはなかったから。
悪魔たち
組織長と関わりのある者なら、少なからずあの型にはまった物語を耳にしたことがあるだろう。
「昔々、運命の悪戯でヒーローに仕立て上げられた愚か者がいた。彼は苦難に喘ぐ人々を救うため、自ら背負うべきでもない、想像を絶する代償を引き受けた……」
監察たちの態度は様々だ。嘲笑、憎悪、感慨、あるいは遺憾。笑って聞き流す者や、最初から耳を貸そうとしない者もいた。
だが、組織長の言う奇跡をもたらす者の名前は、ダーニャにとって、遥か遠くに揺らめく不確かな嘘に過ぎなかった。
自分がその「苦難に喘ぐ人々」に含まれるのかどうか、彼女には分からない。ただ、ダーニャがあの人の名を口にした時、組織長は自虐的な響きを帯びた嘲笑を浮かべてこう答えた。
「そうだな、あの者がここに現れても何の不思議もない。だが、現実は見ての通りだ。お前が期待するほど、あいつは全知全能ではないようだ」
「残念だったな、ダーニャ。どうやらお前が求めている神は、お前を必要としていないらしい」
しかし、ダーニャはあの人を神だと思ったことなど一度もない。彼女はただ、憐れんでいただけだった。
もし組織長の言葉が真実なら、救世主と崇められるあの人もまた、自分と同じようにフレームに閉じ込められた囚人に過ぎない。この世界に置き去りにされ、血を流し、悲しみ、やがて死にゆく一人の人間に過ぎないのだ。
だからこそ、組織長にも、そしてあの人にさえも理解できないことがある——あの日、たとえ命令がなかったとしても、自分はストライダーアンカーの前に立ち塞がっていただろう。
それは、ダーニャが答えを得られていないからだ。
理想を追い求める者が、常により多くの代償を支払わねばならないのだとしたら、その理想自体が間違っているのではないか?
あの人の目が届かない片隅で、もっと狡猾なルールに従って生きている者たちがいる。彼らは利用し合い、裏切り合い、守られた世界を享受しながら、嵐に立ち向かう者たちをあざ笑う。
なぜ、世界はいつも優しい人にばかり牙を剥くのか。なぜ、すべてを価値で測る者ばかりが最後に笑うのか。
自分の過去すら簡単に切り捨てられる人が、一体何のために、ようやく手にした微かな幸福を投げ打ってまで、皆の代わりにアレフ1などというおぞましいものに立ち向かわなければならないのか。
本当にただ「守りたい」という一心なのだろうか。だが、その献身を誰が真に理解できるというのか。もし、あの人が倒れてしまったら、この世界はどうなるというのか。
スペーストレック・コレクティブ の計画がすでに大半の人々を救える……あの人は一体、何に固執しているのか。
多くの場合、ダーニャが嘘の裏に隠している思考は、それほど複雑なものではない。
彼女はただ、あの人と、この世界と、そして自分。その三者のうちの少なくとも一つが、どうかしていると考えているだけなのだ。
「昔々、運命の悪戯でヒーローに仕立て上げられた愚か者がいた。彼は苦難に喘ぐ人々を救うため、自ら背負うべきでもない、想像を絶する代償を引き受けた……」
監察たちの態度は様々だ。嘲笑、憎悪、感慨、あるいは遺憾。笑って聞き流す者や、最初から耳を貸そうとしない者もいた。
だが、組織長の言う奇跡をもたらす者の名前は、ダーニャにとって、遥か遠くに揺らめく不確かな嘘に過ぎなかった。
自分がその「苦難に喘ぐ人々」に含まれるのかどうか、彼女には分からない。ただ、ダーニャがあの人の名を口にした時、組織長は自虐的な響きを帯びた嘲笑を浮かべてこう答えた。
「そうだな、あの者がここに現れても何の不思議もない。だが、現実は見ての通りだ。お前が期待するほど、あいつは全知全能ではないようだ」
「残念だったな、ダーニャ。どうやらお前が求めている神は、お前を必要としていないらしい」
しかし、ダーニャはあの人を神だと思ったことなど一度もない。彼女はただ、憐れんでいただけだった。
もし組織長の言葉が真実なら、救世主と崇められるあの人もまた、自分と同じようにフレームに閉じ込められた囚人に過ぎない。この世界に置き去りにされ、血を流し、悲しみ、やがて死にゆく一人の人間に過ぎないのだ。
だからこそ、組織長にも、そしてあの人にさえも理解できないことがある——あの日、たとえ命令がなかったとしても、自分はストライダーアンカーの前に立ち塞がっていただろう。
それは、ダーニャが答えを得られていないからだ。
理想を追い求める者が、常により多くの代償を支払わねばならないのだとしたら、その理想自体が間違っているのではないか?
あの人の目が届かない片隅で、もっと狡猾なルールに従って生きている者たちがいる。彼らは利用し合い、裏切り合い、守られた世界を享受しながら、嵐に立ち向かう者たちをあざ笑う。
なぜ、世界はいつも優しい人にばかり牙を剥くのか。なぜ、すべてを価値で測る者ばかりが最後に笑うのか。
自分の過去すら簡単に切り捨てられる人が、一体何のために、ようやく手にした微かな幸福を投げ打ってまで、皆の代わりにアレフ1などというおぞましいものに立ち向かわなければならないのか。
本当にただ「守りたい」という一心なのだろうか。だが、その献身を誰が真に理解できるというのか。もし、あの人が倒れてしまったら、この世界はどうなるというのか。
多くの場合、ダーニャが嘘の裏に隠している思考は、それほど複雑なものではない。
彼女はただ、あの人と、この世界と、そして自分。その三者のうちの少なくとも一つが、どうかしていると考えているだけなのだ。
嘘
ダーニャの意識は、底知れぬ暗闇の中を無限に落ちていく。
アレフ1の最後の欠片を音痕 に取り込んだ瞬間、彼女はもう、己の存在を維持できなくなった。ヴォイドマターが再びダーニャを呑み込んでいく。過去に何百回、何千回と繰り返したあの感覚と同じように、意識は朧気になり、引き延ばされた時間が、永遠のように長く感じられた。
「そうですね……始まりと終わりは、いつだってこんなにも似通っている。繋ぎ合わせてしまえば、これ以上ないほど完璧な円形が描けるくらいに」
けれど、かつてここへ辿り着いた時とは何かが違っていた。ダーニャは、自分がいつの間にか震えを止めていることに気づく。呼吸も穏やかになり、胸の奥を埋め尽くしていた憂いも恐怖も消え失せていた。
再びアレと見つめ合った時、彼女はその空洞のような眼差しに向かって、ゆっくりと手を伸ばした。そして、何かに触れようとしていた指先を握り締め、人差し指と中指を広げると、瞳の中央を狙って、照準を合わせる仕草をした。
その時、アレフ1とは、なんと滑稽な存在なのだろうと彼女は思った。
無意味な世界で生まれた神が、何一つ所有し得ないのは当然のこと。虚無という本能に突き動かされ、すべてを渇望する。けれど、何を呑み込み、何を壊そうとも、その姿が変わることはない。永遠の静寂に包まれた世界で孤独に求め続け、決して満たされることも、何かを遺すこともないのだから。
その存在をあざ笑うことができる根拠――それは、自分とアレフ1との決定的な違いにあるとダーニャは感じていた。今の彼女には、自分だけの「心」がある。
その心はとても小さく脆く、時間という尺で言えば一瞬にして消える存在。
しかしそんな無意味な心があったからこそ、彼女は他の人々と同じように、明日を期待できるようになったのだ。
たとえ嘘であっても、そのために生きたいと願う者がいる。彼女が気にかけ、そして嫌っている誰かさんが言った通り、自分を定義できるのは、心なのだ。そして心を持った瞬間、人は選択できるようになる。人々が誕生日を祝うのは、その日から、一時的に記憶や姿形を得て、虚無から逃れることができるからだ。そこから世界や幸福を感じ取り、他者との繋がりを築くことで、虚無ではない別の何かを創り出していく。
ダーニャは目を閉じ、今なおソラリス の大地を駆けている友達のことを想像してみた——シグリカは日が暮れる野原で鳥を追いかけ、ナスターシャは図書館で古い書籍を整理している。そして自分に騙され、長年漂泊しているあの人は、荷物を片付け、また遥か遠くへ旅立とうとしているだろう。
ダーニャは思わず笑い出した。そしてあの人の口ぶりで、真面目そうに言ってみる。
「皆さんが幸せで、楽しくて、自由でありますように」
「皆さんの願いが、すべて叶いますように」
そう言いながら、彼女はまたわざとらしさを感じてしまう。
まぁ、これでいい。
この世界で、本当の意味でダーニャだけのものと言えるものは、決して多くはない。けれど、少なくとも今は、もう器でも、サンプルでも、駒でもない。与えられた虚無も、命令も、嘘も関係ない。
彼女は、心の底から祈っている。これからは、ずっとみんなのそばにいる。そして、二度と離れることはないと。
ダーニャは、自分だけの道を見つけたのだ。
——
バンッ。
冗談のように。無限に落ちていた暗闇に、突如として底が生まれた。
薄暗がりの中、誰かが小さく溜息をついた。まるで、長いこと待ちわびていたかのように。
アレフ1の最後の欠片を
「そうですね……始まりと終わりは、いつだってこんなにも似通っている。繋ぎ合わせてしまえば、これ以上ないほど完璧な円形が描けるくらいに」
けれど、かつてここへ辿り着いた時とは何かが違っていた。ダーニャは、自分がいつの間にか震えを止めていることに気づく。呼吸も穏やかになり、胸の奥を埋め尽くしていた憂いも恐怖も消え失せていた。
再びアレと見つめ合った時、彼女はその空洞のような眼差しに向かって、ゆっくりと手を伸ばした。そして、何かに触れようとしていた指先を握り締め、人差し指と中指を広げると、瞳の中央を狙って、照準を合わせる仕草をした。
その時、アレフ1とは、なんと滑稽な存在なのだろうと彼女は思った。
無意味な世界で生まれた神が、何一つ所有し得ないのは当然のこと。虚無という本能に突き動かされ、すべてを渇望する。けれど、何を呑み込み、何を壊そうとも、その姿が変わることはない。永遠の静寂に包まれた世界で孤独に求め続け、決して満たされることも、何かを遺すこともないのだから。
その存在をあざ笑うことができる根拠――それは、自分とアレフ1との決定的な違いにあるとダーニャは感じていた。今の彼女には、自分だけの「心」がある。
その心はとても小さく脆く、時間という尺で言えば一瞬にして消える存在。
しかしそんな無意味な心があったからこそ、彼女は他の人々と同じように、明日を期待できるようになったのだ。
たとえ嘘であっても、そのために生きたいと願う者がいる。彼女が気にかけ、そして嫌っている誰かさんが言った通り、自分を定義できるのは、心なのだ。そして心を持った瞬間、人は選択できるようになる。人々が誕生日を祝うのは、その日から、一時的に記憶や姿形を得て、虚無から逃れることができるからだ。そこから世界や幸福を感じ取り、他者との繋がりを築くことで、虚無ではない別の何かを創り出していく。
ダーニャは目を閉じ、今なお
ダーニャは思わず笑い出した。そしてあの人の口ぶりで、真面目そうに言ってみる。
「皆さんが幸せで、楽しくて、自由でありますように」
「皆さんの願いが、すべて叶いますように」
そう言いながら、彼女はまたわざとらしさを感じてしまう。
まぁ、これでいい。
この世界で、本当の意味でダーニャだけのものと言えるものは、決して多くはない。けれど、少なくとも今は、もう器でも、サンプルでも、駒でもない。与えられた虚無も、命令も、嘘も関係ない。
彼女は、心の底から祈っている。これからは、ずっとみんなのそばにいる。そして、二度と離れることはないと。
ダーニャは、自分だけの道を見つけたのだ。
——
バンッ。
冗談のように。無限に落ちていた暗闇に、突如として底が生まれた。
薄暗がりの中、誰かが小さく溜息をついた。まるで、長いこと待ちわびていたかのように。
ダーニャ のボイスライン
心の声・その一
見た目がきれいな偽物は悪いんでしょうか?きれいなギフトボックスには、それ自体に価値がありますよねぇ?人は自分が信じたいものを真実と思い込むように、本質なんてどうでもいいんです。そもそも、偽りの世界で欺かれることを怖がる必要はないと思いますが。
心の声・その二
あなたの睡眠の質はどうですかぁ?人は睡眠さえ充分に取っていれば、毎日気分良く元気に過ごせるみたいですけど……ふふっ。そんな感覚、私は味わったことありませんが。でも、寝ること自体は気持ちいいと思いますよ。だって、寝ている時間は死の練習みたいなものじゃないですか?寝ることが幸せだと思ってる人は、きっと死が怖くないんでしょうねぇ。
心の声・その三
一見、優しそうに見えて、実は人一倍警戒心が強いなんて……ひょっとしたら、何度も騙されてきた結果、自然と今のあなたが出来上がったんじゃないですかぁ?きっと、疲れるでしょうねぇ……私は隠し事なんてしてませんし、たまには信じてみてもいいですよ?
心の声・その四
昔は、こんな世界なんて最悪だと思ってましたよ。救いのない虚しい世界……スペーストレック・コレクティブの言葉をちっとも信じてませんでした。本当に素敵だとしたら、どうして赤ちゃんは生まれた時に泣くんでしょうねぇ。生まれながらにして恐怖を感じ取り、最後には虚無が待ち受け、暗闇に落ちる結末を知ってるからじゃないんでしょうか?なのに手を握られると、想いや感情が……あの嫌な温もりが、否応なしに伝わってくるんです。まさか、幸せの実在を証明して、私を惑わしてくるとは……ふっ、本当に笑えない冗談ですねぇ。
心の声・その五
所詮、人は虚無に勝てないんですよ……この気持ちは、今も変わりません。ですが、苦痛の多くには終わりがあるのも事実。人生という名のテストで、満足できる点数を取れたら、そこで円満なピリオドが打てますから。でも、あなたはどうなんでしょう?苦痛に終わりは訪れると思いますか?あなたの場合、どうなるか私には分かりません。まぁ、もし虚無に落ちても怖がる必要はないですよ……だって、そこには私がいますからねぇ。
好きなこと
内容は難しくても先生が優しい講義や温かくて甘い食べ物、読んでも理解できない参考文献が好きですねぇ……どれも、心地よく眠るお手伝いをしてくれますから。知ってるでしょう?私、家ではあまり眠れないんですよ。
悩み
今でこそ副作用は少なくなってますけど、脳内に響くアレフ1の囁きは、もう少し減ると嬉しいですねぇ。
好きな食べ物
それはもちろん、新鮮な果物やクリームをたっぷり使って、ロウソクを差した誕生日ケーキです……実は、これまで一度も食べたことがないので。
嫌いな食べ物
生物は苦手です!特に、生肉の盛り合わせはちょっと……
夢
毎日ちゃんと眠って、美味しいものを食べて……それから、友達と一緒に過ごすことくらいですね。
伝えたいこと・その一
どうして制服を着ないのかよく聞かれますが……制服には、ヴォイドマターから身を守ってくれる機能がありますよねぇ?でも私は、「ヴォイドマターから体を守るための泡を作る共鳴能力」って書いて学園に提出したんですよ。ふふっ、意外でしたかぁ?
伝えたいこと・その二
来る日も来る日も、薄暗い明かりの中、手術や性能テストの繰り返し。ロクな記憶がありませんねぇ。あぁ……でも、部屋の前にあった小さな庭は気に入ってましたよ。ヴォイドマターの影響下でも大きくなる植物しか生えてませんでしたが、それもまた独特な美しさがありましたし。
シグリカについて
いつも思ってるんです。シグリカちゃんが責任を負う必要なんてない、普通の立場だったら良かったのに、と。単純な人は、いずれ対価を支払うことになると言いますが……純粋な人に何の罪があるんでしょうか?世界は理不尽だと思いませんか?罰は成長するために必要だ、なんて綺麗事を並べるんですから。それでも、シーちゃんが怖がってる姿を私は一度も見たことがありません……本当に、さすがはシーちゃんですね、なんて褒めたいくらいです。
緋雪について
フローヴァについて
モーニエについて
モーニエ先生は、私の考える優秀な教師の定義をすべて満たしてます。口調が優しくて、態度が穏やか……専門知識が豊富で、授業内容が充実してるんですよ。あっ……何より私が寝ていても、起こして問題を答えさせないところが好きですね。まぁ……モーニエ先生の授業は誰も寝ようとしないので、寝ている生徒がいるとは思ってないのかもしれませんが。
エイメスについて
あの「フリート・スノーフラッフ」なんですよねぇ?ヴォイドスペース で見た時、すぐに分かりましたよ。皆さんに愛される学園のスター……厳しい教授ですら、十数年経っても彼女を思ってるだなんて。マインドダイブゲームルームのハイスコアも、全部彼女の記録。つまり、彼女を深く知って真似すれば、皆さんの信頼を簡単に得られるわけで……ふふっ、恐ろしい魅力ですねぇ。そういえば……あなたにとって彼女は誇りなんでしょう?しっかり守ったほうがいいですよ。もう二度と、失ってしまわないように。
誕生日祝い
私と一緒に誕生日を過ごしたいだなんて、本気で言ってますか?……その誕生日ケーキ、なかなか美味しそうですねぇ。私が食べてもいいんですかぁ?ふふっ、冗談ですよ。今日は特別な日なんでしょう?誕生日、おめでとうございます。これからの旅路で、いつまでも幸せでいられるように……どんな理不尽な問題や苦痛が襲ってきても倒れないように祈ります。
余暇・その一
さぁ、逃げても構いませんよ……えっ、本当に逃げ切るなんて。ふん、運がいいですねぇ。
余暇・その二
1、2、3、4……うーん、ちょっとズレが……
5……5!えっ!
5……5!えっ!
余暇・その三
さて、誰にしましょうか……
降ろしてほしいんですかぁ?いいですよ、それなら……ふふっ。
降ろしてほしいんですかぁ?いいですよ、それなら……ふふっ。
自己紹介
私を見て驚きましたかぁ?ふふっ、そんなに緊張しないでください。また会えるって言いましたよねぇ?
最初の音
しっ……ここにいることは、どうか秘密に。
チームに編入・その一
分かりましたよ……協力しますから。
チームに編入・その二
あなたと一緒に戦うなんて、なかなか不思議ですねぇ。
チームに編入・その三
戦いは苦手なんですよ……見てるだけでもいいですかぁ?
突破・その一
支配できるヴォイドマターが多くなったような気がしますねぇ。ふむ……強くなるのは悪いことじゃないですし、よしとしましょうか。
突破・その二
力が欲しいんですか?ふむ……ですが、私の力を借りようとするなんて……あまりにも危険だとは思いませんかぁ?
突破・その三
気をつけてください、感じます……アレフ1は、完全に消えたわけではありません。
突破・その四
危険と知りながら、ここまで来たんですか。あなたは本当に……あり得ません。まぁ、おかげでヴォイドマターの形を安定させることができるようになったわけですが。今さら恥ずかしくはありますけど……この力で皆さんを守りたいと思っています。
突破・その五
無意味な存在、無意味な命、無意味な私たちが無意味な世界について考えること自体、そもそも意味がない――と、アレフ1が言っていましたね。ですが、無意味だった私の心臓から、今は鼓動が聞こえるように……皆さんと一緒に笑う声が、聞こえるようになりました。おかげで、そこに何かが存在することを私は信じられるようになったんです……もしかしたら、最初からそうだったのかもしれませんが。私は虚無よりも、孤独を恐れていたんですね。
通常攻撃・1
砕く!
通常攻撃・2
破壊!
通常攻撃・3
……どきなさい。
通常攻撃・4
熔けなさい!
通常攻撃・5
滅びなさい!
通常攻撃・6
……黙って。
通常攻撃・7
……面倒ですねぇ。
重撃・1
ここですよ~?
重撃・2
サプラ~イズ。
重撃・3
逃がさない!
重撃・4
面倒な!
空中攻撃・1
喧嘩したいんですかぁ?
空中攻撃・2
いい加減にしてくださいねぇ?
空中攻撃・3
疲れましたね、休憩を……
空中攻撃・4
無意味な抵抗。
空中攻撃・5
手加減しないから。
空中攻撃・6
もう諦めたら?
共鳴スキル・1
静かに!
共鳴スキル・2
動かないで!
共鳴スキル・3
放り込もうか?
共鳴スキル・4
排除!
共鳴スキル・5
飲み込んで。
共鳴スキル・6
試してみる?
共鳴解放・1
どうか……憐れまないで。
共鳴解放・2
どうか……見つめないで。
共鳴解放・3
どうか……赦さないで。
共鳴解放・4
すべてを熔かす!
共鳴解放・5
光よ、消え去って!
共鳴解放・6
暗闇、終末、不変。
変奏スキル・1
私の番ですかぁ?
変奏スキル・2
ふっ、逃げられるとでも?
回避・1
遅いですよ~
回避・2
危ないですねぇ。
回避・3
残念。
パリィ・1
静かに!
パリィ・2
返却します!
パリィ・3
それで終わり?
パリィ・4
へぇ……?
ダメージ・1
うんざりしますね。
ダメージ・2
ちょっと、不公平ですよ!
重傷・1
真面目にやりましょうか……
重傷・2
頭が痛くなってきましたねぇ……
重傷・3
終わりにする。
重傷・4
ま、まだ何とか……
戦闘不能・1
すべてが虚無に、落ちました……
戦闘不能・2
暗闇と虚無だけが……
戦闘不能・3
私を待つ人が、いるんです……
音骸スキル・召喚
よしよし、行ってください。
音骸スキル・変身
少し借りますねぇ。
敵に遭遇・1
えっ、またですか?
敵に遭遇・2
身の程知らずが。
滑空・1
体が軽くなったような気がしますね。
滑空・2
たまに飛ぶのも悪くありませんねぇ。
スキャン
ここに秘密が隠されてるんですかぁ?
ダッシュ・1
走るのは、疲れますね……
ダッシュ・2
急いでいるので。
補給獲得・1
ないよりはマシでしょう。
補給獲得・2
お小遣い程度ですねぇ。
補給獲得・3
デザートと交換してくれませんかぁ?
補給獲得・4
役に立つならいいんですが。
補給獲得・5
受け取っておきますね~
補給獲得・6
誰も見てませんし、大丈夫ですよぉ。